円形脱毛症と鑑別すべき疾患

■男性型脱毛症
遺伝的基盤のある人の毛組織に男性ホルモンが作用することにより生ずる。成長期が短縮し、休止期毛の割合が増加する。毛包のサイズは縮小し、終毛が軟毛化する現象である。

■分娩後脱毛症
休止期脱毛で出産数か月後に発症。数か月持続した後、次第に回復してくる。エストロゲンの影響で休止期毛への移行が阻害されていたのが、分娩後その抑制がとれ、一時的に休止期毛が増加するため脱毛が生ずる。

■薬剤による脱毛症
通常、薬剤投与約10日でびまん性に成長期毛のまま脱落する。可逆性であり、薬剤の中止により脱毛は回復する。多くは抗腫瘍剤(シクロホスファミド、ビンクリスチンなど)、精神神経用剤(トリパラノール)、抗凝固剤(ヘパリンなど)、抗甲状腺剤(チオウラシル)などで引き起こされる。

■内分泌異常による脱毛
種々の内分泌異常あるいは内分泌疾患のときにみられる。甲状腺機能低下症では、成長期の形成が遅れるため休止期毛が増加する。原疾患の治療により可逆性に発毛をみる。

■トリコチロマニア
抜毛症ともいう。精神的衝動にかられ、患者自身の手で毛髪を引き抜くことにより脱毛を生ずる。病巣内に新生毛が存在。抜毛した毛根像は成長期毛を示す。

■梅毒性脱毛症
びまん性あるいは小班状脱毛。第2期梅毒にみられ、梅毒血清反応陽性。

■小児仮性脱毛
新生児後頭脱毛ともいう。生理的脱毛。

posted by 武相荘翁 at 17:20 | 円形脱毛症
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