■外傷性脱毛症の概念
外傷性脱毛症とは機械的刺激によって生じる脱毛の総称で,原因はさまざまである。瘢痕性脱毛症とは脱毛部皮膚が瘢痕化して永久脱毛となった状態をいい,外傷性とは限らない。
■外傷性脱毛症の頻度
広義の外傷性脱毛症は頻度が高い。
■外傷性脱毛症の病因・発症機序
病因には長期の繰り返しの毛髪牽引(結髪性脱毛症),一定時間以上の局所圧迫(術後脱毛症),精神的衝動による自己の毛髪の抜毛(トリコチロマニア)などがある。
■外傷性脱毛症の臨床症状
基本的には境界明瞭な限局性脱毛で,瘢痕性であることも少なくない。
■外傷性脱毛症の診断のポイント
(1)脱毛に関連する病歴が重要で,多くは患者自身が脱毛の原因を自覚している。
(2)部位,形態に比較的特徴がある。
(3)脱毛周囲の毛髪には易脱毛性がない。
■外傷性脱毛症の治療方針
(1)脱毛の原因を取り除く。
(2)トリコチロマニアでは心理療法も必要となる。
(3)瘢痕性脱毛症では脱毛巣が小さければ切除,縫合する。